GOOD DESIG LAB の研究活動により抽出された重要項目を北斗七星理論として集約した。参加企業の事例は、ここにあげた項目に添って解説する。
ビジネスモデルは7つの要素が結びついて全体を構成し、1〜4行程までの質が事業全体の創出価値を決定する特に重要なプロセス。各項目の順序はプロジェクトの特性ごとに異なる場合があるが、ここでは基本形プロセスを紹介する。
a. 買い手(大手レストラン等)は農産品の大量消費型産業であり、均一かつ安定供給を求めていた。
b. 生産者(農家)が従来の供給方法で品質の高い農産品需要に応えることは困難であり、供給することができなかった。
a. 品質の高い農産品を適切時期に適量を生産するプラットフォームと、
b. 個店シェフのニーズを満たす品質の高い農産品を供給するプラットフォームを形成した。
a. 各農家から仕入れた農産品を『自社の人間』が個店へ直接配送し、
b. シェフからヒアリングした情報/野菜のトレンドを生産者へ伝えることで、生産者のモチベーションアップし、
c. 出荷のビッグデータをまとめAI化し(野菜の需要を予め予測し、生産者へ野菜作成の発注依頼を出している。)自ら運送手段を持つシステムの構築による、
d.生産者と買い手の間の情報(AI化とFace to Face情報)と物流システムを組み合わせた新たなディストリビューターとしての価値化。
a. 生産者の情報と個店の情報を人海戦術で集めること。
b. 自らがこの運送手段に投資すること。
a.配達員=営業マン=コミュニケーターとなり、このサービスビジネスモデルを実現させ、かつ取得したデータが蓄積され、生産者及び個店シェフの満足につながる。
b.ビジネスモデルのコンセプトを理解している主要メンバーを構築した。
a.生産者に供給先を明示し、
b.卸先個店からのヒアリング情報を形式化や強要せず、営業マンのヒアリング(かっての御用聞き)手法によって実現。
a.品質の高い生鮮食料品供給のプラットフォームになる可能性がある。
b.取扱規模の拡大(卸先個店数)と運営会社の利益率の低減(農家利益率の向上=モチベーション向上、運営会社利益向上)による生鮮食品生産者の存続・拡大及び経済的利益の拡大が期待される。
WinWinの関係性を維持しながら、効果の最大化と規模の最大化(効率の罠)がどの程度の範囲かが、難しい舵取りとなる。
全体として経営者がビジネスポリシーから現場対応まで観て、変化への対応力があり北斗七星のラインが 描けるマネジメントが行われている。規模が拡大した場合のマネジメントの方法が課題になる可能性もある。