CASE
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生鮮品を全国の生産者から東京都内の個店レストランのシェフへ販売する。IT技術を用いて需要を把握・分析・予測し、生産者のやりがいを高める出荷販売支援プラットフォーム。

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開発の背景

  • 創設者菊池氏の前職投資ファンド時代に国内農業と市場の需要と供給が分断されている現状を知り、生産者と市場の間にある流通構造に疑問と関心を抱いた。

1 課題抽出 企業が抱える問題、社会的課題、ポジティブ要素も広く調べて要素を抽出。

課題1
生産者のモチベーションが続かない事業構造
生産した野菜は一極集荷、同梱され出荷先を知ることなく流通される。不揃いの野菜の廃棄など、現状の構造には生産者のやりがいを失う条件が多い。

課題2
流通の条件を理由に固いうちに採って出荷する
熟した状態で入れてしまうと流通の歩留まりが悪いため商品性を失う。熟す前の硬い状態での出荷は味の低下につながる

課題3
生産の現場は、業界全体が需要の情報を知らない
生産者は需要を早くアクセスして、人より早く提案ができるようなもの作りをしたい。そこを刺激することで、生き生きと仕事することができる。

2 基本設計 コンセプトの立案。抽出した課題がwin-winの関係となるアイデアを築く

コンセプト
アイデア

生産者を中心にした出荷販売支援プラットフォーム
タイムラグやロスを無くし、つくられたものが人の口に届くまでの流れを再設計した。IT(情報技術)により、生産者たちのやりがいを高め構造を変えた。

バリューチェーンダイアグラム

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創出する価値

需要予測とフィードバックで生産者がいきいきとつくる
完熟・不揃い野菜を出荷でき、農家本来の価値観とSENDからの需要予測で提案型のものをづくりは、いきいきと持続的な仕事に変わる。

一番おいしい状態に出すための流通構造設計とIT技術、ヒューマンパワーの調和
It技術と人のコミュニケーションを重視した仕組みのデザインで、農家とレストランの働き方や創作意欲を同時に高めた

完熟の野菜や希少な優良農産物を即日購入して提供できる
365日、1個でも送料無料。スマホから朝6時までのオーダーで完熟の良質な産直野菜を当日購入できる。

3 詳細設計 ビジネスを構成する具体的作業。製品、サービス、知財、収益獲得の計画と実施

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Itによる需要予測と適地適作

シェフのリクエストやフィードバック、店舗情報、機構、天気、過去の発注傾向をデータ化してAI処理。

シェフの需要「すぐ使える」に応える工夫

集荷の時間をかけずに野菜を完熟した状態で輸送するため、クッション材や梱包に工夫を凝らしている。従来に比べて集荷から配送までが3分の1時間になることで、おいしい状態で届く。

金融的な発想のポートフォリオ設計

生産者への発注は1局集中を避け小口分配でリスクヘッジ。自然災害等でも最低限の供給がなされるように配慮した設計は金融のポートフォリオ手法を活かす。

4決断
ビジネス化の是非を誰がどのように決めるかプロセスにも新規性が求められる。

山形の祖母を通して農業の魅力に親しんでいた菊池氏が立ち上げたベンチャー

菊池氏を中心に役員メンバーにより意思決定をする。ベンチャー特有の構想から判断、意思決定組織がコンパクトでスピード感が保持される。

5人材・組織
プロジェクトの参加者、意思決定者、協力事業者に適正な役割や関係性をつくる。

中小企業で組織が拡大してもブレない組織システムを構築。

経営者が直接コミュニケーションをして、価値観や理解も含めて伝えられるのは50人まで。それ以上に拡大した場合には、「共感」がベクトルを合わせるファクター。社員は約100人(2017年 11月現在)

6コミュニケーションデザイン
企業が提供しユーザーからフィードバックされる情報価値が市場形成の鍵となる

配達員がコミュニケーターとなり、営業力と事業サービスの要

テクノロジーによる自動化・簡素化・低コスト化・効率化で生まれた時間とコストは、人とのコミュニケーションに費やす。配達員はコミュニケーターという役職で、フェイス・トゥ・フェイスの会話を通して販促とレストランからの要望フィードバックを担う。

7将来性・展開
業界に与える影響、投資、展開プロセスの計画と事業展開後の柔軟な状況判断が将来性を決める。

課題を解決することではなく、意欲を持った人が自由に活躍するインフラシステム

将来のビジネスモデルは、生産者、販売者、食べる人など、人が相互に作用し合って繁栄し続けられることを支える社会システムのようなビジネスのあり方。